脂肪肝はどんな症状?疲れやすいのが気になる人は要注意?

食生活の変化に伴って、日本人に増えてきているとされているものの1つに脂肪肝が挙げられます。脂肪肝と言うと霜降り肉やフォアグラといったような状態で例えられることも多く、お酒の席では冗談の1つとして話題に挙がることも多いのではないでしょうか。しかし脂肪肝は気付かないうちになっていることも多く、冗談では済まないという事態の人も多くはありませんがいるとされています。今回はそんな脂肪肝について、症状や原因などの病態、治療方法を紹介していきます。

脂肪肝とは

 

まずは、脂肪肝の概要についてみていきましょう。疫学や予後について挙げていきます。

正常であれば3〜5%

脂肪肝とは、漢字の表す通り肝臓に脂肪が溜まってしまっている状態ですが、もともと肝臓にも脂肪は存在しています。正常であれば肝臓の細胞のおよそ3〜5%ほどと言われており、蓄えられているのは中性脂肪です。中性脂肪は普段からよく耳にすることが多いでしょう。

 

 

 

血液検査でも中性脂肪の項目がありますが、食事などで得た脂質や糖質は体内で中性脂肪となって蓄えられます。この中性脂肪の値が高いと動脈硬化など生活習慣病の要因となりますが、脂肪肝も同じということですね。脂肪肝の状態では、肝臓の細胞に30%以上も中性脂肪が認められるということです。

 

 

 

近年注目されている糖質制限でご存知の方も多いと思いますが、脂質だけでなく糖質が関与しているのは、血液中の糖はインスリンによって中性脂肪に変えられて体内に貯蓄されるためです。血糖値が急激に上がってインスリンが大量に分泌されると、糖質がどんどん脂質に変えられてしまうということですね。

脂肪肝の予後は?

脂肪肝の状態ではどのような弊害が起こるかと言うと、脂肪が増えすぎることによる肝機能の低下が挙げられます。血流の低下によって酸素や栄養が運ばれにくくなり、肝臓の細胞がダメージを受けてしまうということです。ダメージを受けるということを、炎症と置き換えても良いでしょう。

 

 

 

肝臓の機能が低下してしまうことから、炎症が起こって肝炎へと進み、肝硬変や肝臓がんにつながってしまうとされています。肝臓はもともと修復力の高い組織と言われていますが、肝硬変になってしまうと細胞が線維のようになってしまうということです。この線維のようになってしまうことは不可逆的な変化とされ、ご存知の方も多いでしょう。

 

 

 

つまり、肝硬変を起こした細胞は基本的にはもとには戻らないと考えられているということです。

脂肪肝の種類

 

次に脂肪肝の種類についてみていきましょう。脂肪肝はその原因によって大きくアルコール性の脂肪肝と非アルコール性の脂肪肝とに分けて考えられるようです。双方を挙げていきます。

アルコール性

アルコールは肝臓のはたらきによって分解されているというのは知らない人はいないと言っても良いくらいではないでしょうか。そのアルコールの摂取が多い人では、やはり肝臓に負担がかかっていることは想像に難くありません。ただし、適量以上のお酒を毎日、かつ長年にわたって飲み続けているという人がリスクが高いということなので、適度に飲んでいる人は気にしすぎる必要はないでしょう。

 

 

 

アルコールは中性脂肪を分解するためにはたらく酵素の作用を阻害するとされており、中性脂肪の分解がスムーズにいかなくなることで値が高くなってしまうということのようです。肝臓のはたらきはアルコールの分解だけではないので、適量にとどめて負担を増やさないようにしたいものですね。

非アルコール性

アルコールによらない脂肪肝は非アルコール性に分類されますが、単純に肥満で中性脂肪が多い場合や糖尿病などが当てはまるとされています。この場合の糖尿病はU型で、いわゆる生活習慣病です。糖質の摂取が多いことでインスリンが大量に分泌され続けることが多く、膵臓が疲弊したりインスリン自体のはたらきに効き目が弱くなってしまう状態ですね。

 

 

 

どちらの場合も糖尿病になる段階ですでに中性脂肪をかなり蓄えているので、脂肪肝のリスクが高いということです。アルコールを飲まない人がこの非アルコール性に分類されるとも言われていますが、アルコールも糖質も両方摂取している場合も多く、対処としてはメインに飲み食いするものが挙がるのは同じになります。

脂肪肝の症状

 

脂肪肝の概要や原因については理解してもらえたでしょうか。次は脂肪肝の症状についてみていきましょう。肝臓のはたらきや特徴についてはよく知られており、肝臓の疾患で共通することなのでご存知の方も多いと思います。

肝臓は沈黙の臓器

肝臓の疾患でよく使われるフレーズに、肝臓は沈黙の臓器という表現があります。上述したように肝臓は修復力が高く、一部がダメージを受けたり機能しなくなっても他の細胞がそれを補うので症状が出にくい臓器なのです。肝臓はダメージを受けたり病気になっていても症状が出ないので気付きにくいと言われる理由ですね。

 

 

 

肝臓の細胞のおよそ70%が障害されてはじめて症状が出るとも言われているので、検査の重要性が言われています。脂肪肝も例外ではなく、肝臓に中性脂肪が蓄積されているだけの状態では症状がほとんどないようです。上述のように多少の血流低下や機能低下はカバーできてしまうからですね。

 

 

 

ただし、脂肪肝が肝炎や肝硬変につながっていってしまうのでやはり注意が必要な状態です。

疲れやすいことが唯一のサインかも

脂肪肝の状態になっていると、体内には中性脂肪が多いということで血液中にも多くなります。スムーズに流れるサラサラな血液ではなく、ドロドロの血液ということで酸素や栄養の運搬もうまくいかなくなるということですね。これによって身体のはたらきも低下し、疲れやすくなったり集中力が保てなくなったりするようです。

 

 

 

また、肝臓の疲労は全身の疲労とつながっているとも言われています。肝臓のはたらきは非常に多岐にわたり、人体の化学工場とも言われているので、肝臓がダメージを受けることでこれも身体のはたらきの低下につながるということです。どちらの場合も疲れやすいということが挙げられており、アルコールや糖質、脂質の摂取が多く、疲労を感じることが多くなったという場合は検査を受けた方が良いでしょう。

脂肪肝の治療

 

最後に、脂肪肝の治療についてみていきましょう。上述したように肝臓は修復力の高い組織です。肝硬変になる前に対処できれば、はたらきを取り戻すことができます。

糖質制限

脂肪肝の治療としては、上述したように食事療法やアルコールの制限がまず挙げられます。食事療法では、糖質を制限することがポイントです。糖質がインスリンによって中性脂肪に変えられるということは先に述べましたね。

 

 

 

また、糖質に反応してインスリンは分泌されるので、体内に糖質がありすぎることや急激に増えることは避けたいということです。近年注目されている糖質制限ダイエットなどは糖尿病などこれらの治療から派生したものですが、脂質だけでなく糖質にも注意が必要という点はよく理解しておきましょう。

筋肉を鍛えて燃やせる身体に

摂取を抑えることと合わせて効果的なのが、しっかり中性脂肪を燃やせるかどうかということです。有酸素運動などで脂肪燃焼とよく言われますが、脂肪を燃やすのは筋肉なので、筋肉を鍛えることも大切です。エンジンが大きい方が良いということですね。

 

 

 

かといって筋トレをたくさんしないといけないというものではありません。筋肉は下半身に集まっているので、まんべんなく鍛えられるスクワットや循環に効果的なふくらはぎを鍛える踵上げなどで充分でしょう。

 

 

 

自分の体重でできるので、無理のない範囲で行っていき、燃やせる身体を作っていきましょう。

まとめ

 

脂肪肝について、症状や原因などの病態、治療方法を紹介してきましたがいかがでしたか?脂肪肝の病態や、症状が出にくいという特徴などを知っておき、疲れやすいと思ったら一度食生活などを含めて見直してみると良いでしょう。

 

 

 

そして、疲れやすさが続く場合や血液検査などで不安がある場合には定期的に経過を追っていくことが大切です。